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…やっと書けた。

なんか無駄に長い気がする。
というか、ナーマさんの部分2-1か。あれってどっちかと言うと1話側ですね。
ナーマさんがなんなのかわからなかったので前は書けず途中で切ったので。

今や…100%脳内ナーガさんです。

では、お暇な方は続きからどうぞー♪



※これより下はAT-X視聴の感想ではありません。


勝手に妄想!EVOLUTION-R 2-3


『こっちだよ。』

ハンス君の案内してくれた場所は村に程近い山の中。
どうやらここで…デュラハン地位向上集会…なんてものをしているらしい。

『待ってね。今皆を呼ぶから。』
「呼ぶってどうやって?」
『うーん…どれだったかな…』

あたりの木をぺたぺた触りながら何かしているハンス君。

「何してるんですか?」
『コレ?皆を呼んでるんだ。ここら辺は地脈とか霊脈が集まっててね…』
「へー、そうなのか。」
『うん。いつもはラハードさんがやるんだけど…っとよし!』

ハンス君がそう言うと同時にあたりの空気が一瞬張り詰め何かが走った。
目には見えない何か…おそらくアストラル系の魔法なのだろう。

『ちょっと待てば、デューンさんもみんなも来るよ。』






ハンス君が言ったとおり、しばらく待っていると森のあちこちから何かの気配。
薄切りの向こうに影が見え…

『むむっ!?人間!!』

現れたのはデュラハンが十数人。

『あぁ、待って待って!』
『ハンスか?』
『うん。あの、この人たちは無くしたぼくの頭を探してくれる人たちなんだ。だから指ささないであげて。』

そう言う彼に、他のデュラハンたちも…それならば仕方が無い。指さしてぇ。とか呟きつつも手を引っ込めた。
おいおい…

「で?どの人がデューンさんなのよ。ハンス?」
『デューンさんはまだ来てないよ。』
『デューン殿に用があるのか?』
「あぁ。ちょっと聞きたい事があってな。」
『ほう?』
「わたしたち、壺をさがしてるんです。デューンさんが何か知っているんじゃないかって…」

壺?とデュラハンの1人…ラハードが呟き、あぁ。と手を打った。

『あの話を聴きに来たのか…』
「まぁね。ところでデューンさんってどんな人なわけ?」
『デューン殿か?』
『デューンさんはね凄いんだよ!!首無し馬二頭がひく戦車(チャリオット)に乗っててね。しかもそれも含めて身体も全部生前の恨み辛みの力で実体化してるんだ!』

立派なデュラハンなんだよ!と興奮気味のハンス君。

「…立派なデュラハンって言われてもなぁ?」
「ポコタさん。それは言っちゃいけませんよ。」
「ところで、アメリア的にはどうなのよ?」
「何がですか?」
「だってデュラハンって恨みとか憎しみとかでこの世に実体化して…関係ない人指差して死の呪いかけてるのよ?」
「っ!?」
「アメリア的に言えば…悪だな。」

そ、そんな…どうしましょう…と悩み始めるアメリア。
まぁ、だからと言って辞めた!と言うわけには行かないのだが。

『あ、デューンさんが来たよ!』

ハンス君が指差す方向…深い霧の向こうから蹄の音と馬車の軋む車輪の音。
だんだんこちらに近づいて来る。
そして霧を押しのけるように現れた。
鋼の車輪はぬかるんだ大地に、轍の後さえつけず颯爽と。

「あれが…デューンさん…」

チャリオットは音も無く止まり、漆黒のマントをつけたデュラハンが地面に降り立った。
全身を包むそのマント…

「…なーんか似合わないわね…あのマント。」

ポツリと呟くあたしにポコタが頷いた。

「あぁ。あのチャリオットには似合わないよな…おまけに深々とフードまで被って。」
「確かに怪しいな。」
「怪しいわね…でも…」

今はそんなことよりも確かめなくてはいけないことがあるのだ。
ハンス君には悪いけど。

『何故…ここに人間がいるのだ?』
『あ、この人たち無くなったぼくの頭をさがしてくれてるんです。』
『なるほど…』
『それで、頭を探してくれる代わりにデューンさんと話をさせて欲しいって言われて…』
『それで私を呼んだのか…で?何が聴きたい人間よ。』

やっと本題に入れる。

「実はあたしたち…ある壺を探してるのよ。」
「あんたがそのことを知っているんじゃないかって…お願いだ!教えてくれ!!」
『壺?赤法師殿の持っていた”冥王の壺”の事か?』

冥王の壺…冥王といえばヘルマスター・フィブリゾ…

「な、なんか…それらしい名前ですね!」
「いかにもレゾが着けそうな名だな。」
「ねぇ?それって今どこにあるか知らない?」
『知らぬ…』

デューンさんは知らないと答えた。

「…そもそもなんで、あんたは壺のことしってるんだ?」

ガウリイに聴かれて彼はどこか遠い昔を懐かしむような声で語りだした。
赤法師レゾに出会った時の話を…

『私はその昔…ずいぶんと荒れていた時期があってな…』
「…その話、長くなるならいいんですけど…」
『まぁ、聴け人間よ。』
「………。」
『その頃の私は、兎に角手当たり次第に人間を指さしていたのだ。』
「うわっ!迷惑!」
『だが…私の指さした人間の死の呪いを…通りがかりの僧侶がつぎつぎと解いたと聞いてな…』

それが…当時、盲目の大賢者と言われていた…赤法師レゾ!

『私は挑んだのだ奴に。…だが力の差は圧倒的だった。』
「だろうな。」
『絶大な力を前に私は敗北を認めざるを得なかった。』

だがしかし!!と彼は握りこぶしを作りつつ語る。

『彼は浄化の呪文を中断し…こう言ったのだ…』


―――私は、先を急いでいますので…―――


『その時私は感じたのだ!赤法師殿の寛大なるそのお心を!!』

「…ただ面倒になっただけだったりして。」
「ありえるな。」
「そうなですか?」
「少なくても世間で思われてるような聖人君子じゃないからな…奴は。」

嫌そうにゼルガディスが答えた。

『私はそれまでの行いを悔い改め…無闇な指さしはしないと誓ったのだ。』
「あのー、それで?壺の事は?」
『ん?あぁ…そうか。それで赤法師殿は先を急いでいるということだったから…このチャリオットで送って差し上げたのだ。』

その時に壺の事を聞いたらしい。
大事そうに抱えていたそれのことを。

『どこかの街で疫病が発生したとか言っておられたな…』
「タフォーラシア!?」
『おぉ、そこだ。その近くまでお送りした。』
「レゾは壺の事を何か言ってた?」
『さてな…魂がどうとか言っておられたが…』

それ以上は知らないというデューンさん。
しかし…どうやら間違いない情報のようだ。
オゼルの言っていた…レゾの魂が眠る壺とは、冥王の壺のこと。
それを探し出して砕けば良いってことだ。

『壺~壺~あ、ツボ!!思い出したわ!!』

と今まで黙っていたナーマが突然声を上げた。

「何を思い出したんですか?」
『ナーマちゃん、すっごく高そうな壺を見つけて~』
「冥王の壺か!?」
『さー?でも、これでしばらくヒモジイ思いしなくてすむ!!って取ろうとしたら…いきなりピカーーーッ☆ってなって。』

気が付いたらあのお城の地下にいたのよ。と彼女。
ってことは…コイツ…リビングアーマーじゃなくて…人間って事?
まさか…いや、あの馬鹿…ありえるから怖い。
考えるの止めよう。

「それで?その壺ってのはどんな形なんだ?」
『普通の壺であったが…』
「なるほど。ご協力どうもありがとう。デューンさん」
『なに…礼には及ばん。』

あたしはニコリと笑う。

「それはそうと…もう一つだけ良いですか?」
『何だ?』
「ハンス君の頭返してくれません?」

その一言に回りのデュラハンた達が息を呑む。
デューンさんは黙ったままだ。

『何言ってるんだよー?デューンさんがぼくの頭もってるわけないじゃないか。』
「それが持ってるのよ。ね?そうでしょデューンさん。」

沈黙の後、何故そう思う?と聴かれてあたしはぴっと指を立てた。
生暖かい風がさっきから木の葉をゆらしている。

「風よ。さっきからずーっと吹いてるわよね。」
『あぁ。』
「でも見て…貴方のチャリオットについてる旗や、馬の鬣はぴくりともしていない。」
『………』
「でも、貴方の着ているそのフード付きのマントだけは風に靡いてるのよね。コレって…それだけ精神力で具現化したものじゃない…って事じゃない?」
『っ……』

じりりと間を詰める。

「推測だけど、貴方…誰かと戦ってダメージを受けた…とか?」
『むむっ…』
「それで頭を具現化する力は無くて…仕方なくハンス君の頭を取った…それを隠すためにマントを着てる…違う?」

何言ってるんだよー!と1人だけデューンさんを庇うハンス君。

『そんなことあるわけないよ!デューンさんはぼくの憧れなんだ!!そんなセコイことする人じゃないやい!!』

違うよね?そうだよね??と必死なその様子を見て、デューンさんは深い深い溜め息を漏らした。

『すまぬ…ハンスよ…』
『デューンさん…?』

マントを取り去るデューンさん。
その下から現れたのは身体とすこしつなぎ目の色が違う鎧の頭。

『ぼく…の頭…』
『すまぬ…』

そう言って大人しく頭をはずすとハンス君に返した。
デューンさんの話に寄れば…戦いに敗れ力を大きく失ったために頭を具現化できなくなり…魔がさして傍に転がっていたハンス君の頭を盗んでしまったとの事だった。

「って…チャリオット消せばそのぶんの力で頭つくれたんじゃ…」
『ならぬ!!あの戦車は私の誇り!!消したりなどできぬ!!』

妙なこだわりがあるらしかった。

『とはいえ…迷惑をかけた。ハンスよ。』
『デューンさん…』
『良いのだ。我は頭無しのデュラハンとしてコレから先も生きていく…』

デュラハンって元から頭ないじゃない…小脇に抱えてるか…してるだけで。
というあたしの突っ込みは聞こえていない。

『そんな…』

悲しげなハンス君の声。
そして…

『ねぇ~?思ったんだけど…』

ナーマが呟いた。無いなら作っちゃえばいいんじゃない?と。

「作るって…アンタねぇ?」
『簡単よー。えーっと。霊呪法っ(ヴ=ヴライマ)!!』

地面に手を付きゴーレム作りの呪文を唱えるナーマ。

「って、アンタ魔法つかえるの!?」
『当然!さーてできたわ 自信作なんだから♪』

そういって差し出されたそれ。
…それは…

『おぉ!!』
『うわー、すごいや!!』

感動しているデューンさんと、ハンス君。
しかしあたし達は…

「…どういう趣味だ…」
「髑髏だな…」
「蛇…巻きついてるぞ。」
「悪です…見るからに悪そのものです。」
「…やっぱり、ナーマって…いやいやいや…」

ナーマの作り出したものは…髑髏の形の冑。
そしてそれに蛇が巻き付いているという…なんともシュールなもの。
だが…

『これは素晴らしい!!』
『うん、すごく素敵だよ!デューンさんにぴったりだ!!』
『お~ほっほっほっほ!コレくらい朝飯前よ!!』

これはこれで…喜んでいるから…良い…のかもしれない。





次回!!
PARTNER! 二人は一心同体?

AT-X見れないから多分来週も妄想しちゃうぞっ!
でも妄想って疲れる…orz
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