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スパイダーマンみつつふと思ってしまった…。
ガウの全身タイツってかなりキワイよね(笑)
キモイじゃないよ、キワイんだよ。

キワドイ…絶対っ!!

くらげマン?うわ、弱そう…
ゼリーフィッシュマン?…ぬるっとしてて生臭そう…
ゴルンノヴァン?…マンどこ行ったよ(爆)
でもって変な妄想してしまったので続きからどうぞ

アホです。

画力があれば絵にしたかった(爆)



【正義の味方!!その名はくらげマン!!】


「…ナ…、リ……リナ!!
「は、へ?何、アメリア?」
「…全然人の話聞いてないのね…何に見てたの?」

目の前の席でアイスティーをかき混ぜつつ彼女。
どうやら氷が邪魔でガムシロップが混ざりきらないようだ。

「うん…あっちの通りをね…」
「通り?」

釣られて彼女も目を向ける。
大きな国道の傍に公園があって、子供達の声がここまで聞こえてくる。
そんなほのぼのした光景。
しかし、彼女もあたしが見ていたものに気が付いたんだろう…眉根を寄せた。

「…危ないわね…」
「うん、さっきから子供そっちのけなのよ…あの親達…」

公園から出た歩道でおしゃべりをしている母親達。
その回りを走り回る子供。
時々離れて行こうとする子を呼び止めてはいるものの…数分前より注意力がなくなってきているようだ。
話に夢中になりすぎて…

「ここ…車多いしね…」
「なーんか…嫌な予感がするのよ。」

あたしの予感は結構当たる。
不幸を嗅ぎ付ける力でもあるの?ってくらい騒動に巻き込まれたりするのだ。
…まぁ、大概の騒動はあたしが引き起こすんだけど。
そう思っていると、混ざりきらないアイスティーを諦めたのかアメリアがテーブルにバンっと手を突いて立ち上がった。

「行きましょリナ!」
「アメリア?」
「気になるなら注意しにいくべきよ!!それが正義だわっ!!」

正義はどうこうにしても、余計なお世話でも言わないよりはマシだろう。
あたしは頷くと席を立った。
その前に彼女の残したアイスティーをごくりと飲み干す。
食べ物を残すなんてインバース家の血が許さないっ!!
でも…

「甘っ!?」
「あ?うん、ガムシロ5つ入れたのよね。さすがに溶けなくって。」

彼女がかき混ぜ続けていたのは…氷が邪魔で混ざらなかったからじゃない…
糖分が溶ける限界を超えていたのだ…。
まぁ…それはさておき…注意しに行こうとコップを置いた時だ。

ぱぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!

バスが鳴らすけたたましいクラクション。
まるでスローモーションを見ているみたいだった。
考えるより先に足が動く。

「リナっ!?」

アメリアが叫ぶが聞いていられない。
走り出したあたしが見たのは、車道に飛び出す子供と、迫るバス。
だけどわかる…間に合わないっ!!
誰もがもうダメだと思った。
無意識に皆硬く目を閉じる。

しかし…

キキキキキっ!!!とブレーキ音だけが響き…あとはシーンと静まり返る。
子供が跳ねられた音すらしない。
何がどうなったのか怖くて目が開けられなかった。
目の前で子供が…そう思うと足が震えた。
でも、その時だ。
大きな泣き声がすぐ傍で聞こえたのだ。

「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁんっ!!!」

え?と目を開けるとあたしのすぐ傍に泣きじゃくる子供。
オカシイ…だってあたしは反対側の歩道にいるのに…?
不安なのだろう。
子供は全然知らないあたしにすがり付いてきた。
それを抱きとめる。
大丈夫よと小さな頭を撫でた。
一体どうなってるの?と思ったあたしの目に誰かの足が見える。
その人物の声が頭上から降ってきた。

「危なかったな。もう車道に飛び出しちゃダメだぞ。」

大きな手が子供の頭をぐりぐり撫でるのだが…更に泣き声が大きくなった。

「お、おい?どうしたんだ?もう怖いことは無いぞ?」

焦るソレ。
…あたしはその人物を見上げ…そして何をどう反応していいものか悩んだ。
子供を助けたのはどうやらこの人らしいけれど…
えぇっと…悪人…じゃ無いのよね?

「あ、あの…」

こわごわ声をかける。
本当はあまり話しかけたくない相手なのだが…

「おう?」
「貴方は…一体…ナニ?」

誰?ではない。何?だ。何なのだコイツは。
一体何の目的で…しかしそれは爽やかに答えた。

「俺はくらげマン。」
「…はぁ…?」
「くらげマンだ。この町の平和を守ってるっ!!」

あ、そうですか…となんとか答える。
子供はぐすぐす泣きながら、変な人怖い~とあたしにしがみ付く。
まぁ、変な人には違いない…変態と言われたって文句は言えない格好だし…

「…えぇっと取りあえずアリガトウゴザイマシタ…」
「どういたしましてっ!それじゃぁ俺はこれでっ!!」
「はぁ…」
「またなっ!」

ビシッと片手をあげるとあっという間に去っていく…変態…違う、自称正義の味方。
その後姿をぽかーんと見送って数分後…周囲の人たちもようやく落ち着きを取り戻したのか…通りの向こうから母親達が駆けて来た。
ありがとうございます!!と何度も頭を下げられるが…あたしは何もしていない。

「リナ、大丈夫?」
「…あ、アメリア…うん、何とか…」
「あの人…ナニ?」
「うん…この町の平和を守ってるんだって…あんたの同類?」

首を傾げるとアメリアは嫌そうな顔をする。

「あんな卑猥な格好のひとと一緒にしないでっ!!」
「卑猥…」
「だってみんな釘付けだったわよ…全身タイツの…」
「あ゛~~~~っ!!言わないでよ!至近距離で見ちゃったんだからっ!!!」

ぼっと顔が火照る。
コレは別にあたしがイヤラシイとかそういう問題じゃないっ!
絶対違う!!
なんなのよーーー!と頭を抱えるあたしにアメリアの一言が突き刺さった。

「さっきの人…『またなっ!』って言ってなかった?」
「へ?」
「わたし結構リナの名前連呼してたし…覚えられちゃってたりして。」
「………やめてよ…変な格好なのはナーガだけで十分よ…」

あ、人の姉さんのことまた悪く言うんだからーと彼女。
だけど…この一言が後々本当になるなんて…


トホホ…




Fin


馬鹿でゴメン。
でもきっと注目してしまうと思うの。
そんな気無くても…目のやりどころに困る正義の味方。
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