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KATSUDON
むくりと起きたのは、そろそろと日が昇り始めた時刻。
青い光に包まれている外の景色に、光の筋が幾つもかかる。
寒いのは大嫌いだが、冬の空気は嫌いじゃない。
塵一つ無い澄んだそれを吸い、深く呼吸をした。
ついでにぶるりと身震い。
寒いはずだ…上着が無い。
ふと目をやるとベッドの下に落ちているのが見えた。
「………」
隣で毛布をかぶっているそれを乗り越えて拾いたいが、温いベッドから出る勇気は無い。
どうしようか迷っていると、隣の塊が動いた。
目が覚めたようだ…。
リナは深くため息をつくとそれの肩を揺すった。
「ん…」
微かに反応がある。
下に落ちてる服取ってほしいんだけど?と更に続けると、にょきりと生えた腕が手探りでそれを掴み上げた。
「…なんていうか、意外だわ…朝弱かったっけ?それとも昨日のお酒まだ残ってる?」
「………」
言葉を返さないそれに、ありがとうと礼を言いつつ冷たい袖に腕を通す。
もしかしたら、リナが着替え終わるまで待ってくれているのかもしれない。変なところで律義だ。
いや…昔からこういう男だったな…と一人納得した。
そしてそれを裏付けるように、衣服が整うとそれが身を起こした。
「………」
「おはよ」
「…あぁ…」
そんな顔しないでよと、リナの方が気を使うほど困った顔が面白かった。
あまりに深刻そうな顔をするので、もしかしたら自分の記憶が間違っているのだろうかとふと疑問に思いリナは口を開いた。
「一応、確認なんだけどさ?」
「何だ…」
※ガウリナゼル本です。最終的にはガウリナ。
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